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治療を受けた動物たち

● 脾臓(ひぞう)の腫瘍

脾臓の腫瘍
10歳、雄のゴールデン・レトリバー、チェーンちゃんは、今まで大きな病気をしたこともありませんでしたが、昨日から急に元気食欲がなくなったとの主訴で来院されました。
ぐったりして診察室にも歩いてくることが出来ず、飼い主さんに担がれて診察室にやってきました。
身体検査から、口の粘膜、眼の粘膜がひどく蒼白になっていたために、まず血液検査を行ないました。
血液検査から、重度の貧血と感染症や炎症などの指標となる白血球が著しく増加しているのが認められ、かなり状態が悪かったため、すぐに検査のためにお預かりしました。

脾臓の腫瘍 脾臓の腫瘍
レントゲン検査
レントゲン検査から、腹部に大きな塊が認められ超音波検査から、脾臓の腫瘍の可能性が高く、このままでは命の危険があること、手術をしても命を助けられる可能性は低いということを、飼い主さんに伝え、次の日に手術を行ないました。
脾臓の腫瘍
取り出したチェーンちゃんの異常脾臓
脾臓の腫瘍
正常な大きさの脾臓
手術により、約 4 kg の脾臓を摘出しました。チェーンちゃんの脾臓は正常のものに比べても極端に大きく、形も変形していました。
病理検査の結果は、「血管肉腫疑い」であり、悪性という診断が返ってきました。
さらに残念なことに、すでにこのとき肝臓にも転移が発見されました。
脾臓の腫瘍
肝臓の転移像
術後、大量の出血から一時危険な状態にはなりましたが、2週間後には食欲も回復し、元気に退院してくれました。
脾臓の腫瘍
退院から1か月後のチェーンちゃんです。治療は処方食のみで、投薬などは行なっていませんが、食欲元気に問題はなく、毎日散歩を喜んで行くようになっています。
イヌの脾臓の腫瘍とは
症状は、今回のように突然発症することが多く、定期的な血液検査では異常は認められないことがほとんどです。
そのため、症状を示した時には手遅れであることが多いのも現実です。
脾臓の腫瘍だけではなく、腫瘍の早期発見のために、定期的な血液検査に加え、7歳以上からは健康診断として、胸部と腹部のレントゲンの撮影をお勧めします。

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