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● 犬の膀胱結石
マルチーズのメールちゃんは、足を痛がるということで来院されました。
ところが、メールちゃんは非常に活発で寝たきりでもないのにオムツをはいていました。聞けば、尿漏れがこの1年余り続いているとのこと。足とは別に何か問題を抱えているのでは、というのが飼主さんからお話をうかがったときの第1印象でした。
膀胱内の結石(矢印)
足とは別に、おなかのレントゲン検査を実施したところ、尿が溜まる膀胱の中に石(結石)が確認できました。
尿結石は食餌中の成分や体質あるいは膀胱炎の併発など、いろいろな原因で起こります。また、結石の種類もいくつかあって、食餌によって溶かせる結石もあります。治療は食餌療法と手術の大きく二つに分けられます。
様々な種類の結石
メールちゃんの結石は、かなり大型であったこと、レントゲン上での結石の形が食餌療法で溶かせる結石と違っていたこと、および結石が原因と考えられる尿漏れの症状がすでに1年も経過していたことを理由に、治療として手術による膀胱結石の摘出を説明しました。
手術はおなかから膀胱だけを外に出し、尿が他にこぼれないようにまわりをガーゼで保護しながら、膀胱を切開し、結石を取り出しました。
手術中の膀胱(縫合後)
摘出された膀胱結石
摘出された結石です。分析の結果、シュウ酸カルシウムという、食餌療法では溶解させることのできない種類の結石と判明しました。
点滴中のメールちゃん
術後は、点滴で排尿を促すことで、結石で傷ついた膀胱の治癒を促進させました。約1週間の入院後には、尿の色はきれいな淡黄色になり、頻尿、尿漏れもなくなりました。
今回のように、尿結石は気づかないうちに進行している場合が多く、尿漏れも「年だから」と済まされることがあります。尿漏れ、頻尿などの症状は様々な病気の初期症状であることが多いので、毎日の尿の様子を観察してあげることが大切です。
また、尿結石の予防には毎日の食餌管理が重要になります。尿結石の材料となる過剰なミネラル分を抑えた食餌や、尿結石ができにくい尿を作る食餌があります。
詳しくは当院スタッフまでお問合せください。
元気になったメールちゃんです。