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● ワンちゃんの歯石除去(スケーリング)
私たち人間は毎日歯を磨き、爽快感を得ると共に、歯や歯茎の健康を維持しています。
ところが、犬は自分では歯を磨くことはできません。ですから、放っておけば歯の汚れである歯垢や、歯垢が固まってできる歯石がどんどん溜まる一方です。歯肉と歯の間の歯周ポケットと呼ばれる部分に歯垢がたまり、だんだんと歯周ポケットの奥へと進入していきます。歯垢には、細菌がたくさん含まれておりそれが歯の回りの組織を痛めていきます。
特に奥歯(臼歯)はたくさんの歯石が溜まりやすい部位です。歯石は口臭の元だけでなく、蓄積した歯石が歯肉に食いこみ、炎症(歯肉炎)や化膿(歯槽膿漏)することがあります。
文字通り、石のように硬くこびりついた歯石はなかなか簡単には落とせず、きれいにするには麻酔が必要です。
歯石は超音波スケーラーとよばれる歯科用機器により、粉砕していきます。
歯石の粉砕後は、歯の表面に細かい傷がついてしまい、そのままにしておくと、その傷にさらに歯石が沈着しやすくなります。
したがって、2種類の研磨剤によって歯の表面を研磨することによりツルツルに仕上げます。
スケーリング終了後です。
重度の歯石をほうっておくと、口臭が気になったり歯肉炎が起こります。あるいは、歯肉へ歯石が食い込むことより体内にばい菌が侵入し、それが血流に乗って心臓や肺、肝臓など全身の主用臓器へ運ばれます。また、上あごのキバ(犬歯)の根元にある歯石が原因で眼の下に膿が溜まることもあり、その場合は麻酔をかけての治療が必要です。
眼の下に歯石からのばい菌(膿)が溜まったケースです。
私たちほど歯磨きが自由でないワンちゃんの歯科衛生に関しては難しい点も多いかと思いますが、小さい頃からの歯磨きの訓練や有効な歯磨きガム等々、歯石を減らす方法はいくつかあります。
ワンちゃんだけでは困難だからこそ、少しでも歯石による苦痛を減らしてあげたいものです。当院では、歯石は口の中だけの問題ではなく、重篤な全身疾患につながる原因と考えます。歯石に関するご質問は何でも結構ですので、当院スタッフまでお問合せください。